アーカイブ : 2011年 5月 13日

トウガラシといえば思い出す・・・

ラジオ日本(AM1422KHz)で放送中の
「若山祥夫 食の情報最前線」(毎週日曜日の朝7:45から08:00)で
取り上げる「トウガラシ」、
収録は今日の午後からで、放送は22日の予定だ。
トウガラシは、ナス科トウガラシ属で、世界には、それほど辛くないものから、
劇辛まで、500種類以上のトウガラシが存在する。

その中で今回主として取り上げるのが、韓国のトウガラシだ。
今回のゲストが駐日韓国大使館 韓国文化院  姜  院長ということから、
そのように決めた。

韓国のトウガラシは、旨みと甘みの中に辛味があるので、
沢山使うことで、料理に幅が出る。

実は、僕はトウガラシが大好きだ・・・というより、
体質が、ある時からそのように変化したために
、あのトウガラシの辛味が好きになったのだった。

彼是、15年以上前、毎年、四川省の貴州省貴陽市に行って、
貴陽大学との共同で、研究素材の調整をしていたのだが、
初めての貴陽においてのトウガラシとの出会いが、
僕のトウガラシ好きを確立させたのだ。

そのトウガラシとの出会いは、「辣子鶏」という料理だ。

貴陽での最初の夜・・・
貴陽大学の関係者30数名が出席した歓迎会で、ほぼVIP扱い。
乾杯の後に出された料理が「辣子鶏」・・・
もちろん、その時はその名前さえ知らなかった。

空揚げされた中国トウガラシが、大皿の上にコンモリと・・・。
「トウガラシを食べるわけ?・・・」とよーく見てみると、
トウガラシの山の中にところどころ、
親指の先くらいの大きさの鶏肉が唐揚げされているのが見えてきた。

というわけで、食べるのを躊躇していると・・・
「客人が先に食べなさい・・」と促され
・・・スプーンでパクリ・・・。

そうして大量のトウガラシと少しの鶏肉が僕の口の中に入ってきたのだった。
入ってきた瞬間から、
生まれて初めての香り、痺れ(花山椒による・・・)、辛み、旨み、塩味
・・・さらに噛み進めると口の中に未知のワールドが広がり、
次いで、鼻、耳、毛穴・・・などへもの凄い衝撃と共に、抜けていく。
皆から「凄いね、君は辛さのナンバーワンだ!」と賞賛され、
いい気になって、その後もパクリパクリ・・・。

後で、皆の食べるのを見ていたら、辛さの本場・四川の方々は、
トウガラシを箸で上手く避けて、鶏肉のみを食べていたのだった・・・。
次の日は、体が大変なことになってしまったのだが、
その日以来、貴陽大学の方々からの「辛さのナンバーワン」なる称号をもらい、
トウガラシをどんなに大量に食しても大丈夫な体質をもらったのだった。

「辣子鶏」は、日本語で読み方を書くと、ラーズージー・・・だが、
実際には「ラーチーチー」と聞こえる。