アーカイブ : 2011年 5月 1日

引き上げた基準値以内だから安全・・・は、本当か?

今日からもう5月だ。
日が経つのは早い・・・一時一時を、充実させて生きることが、
充実した人生に繋がっていくはずだから、
無駄な時間の使い方はしたくはない・・。

さて、昨日の報道から・・・、
相変わらず、原発の問題を取り上げなければならないことが残念だが、
原発問題の終息が無い限り、無理なのかも知れない。
報道を聞けば聞く程、見れば見る程、何とも言えぬ腹立ちを感じるのである。

一昨日の、小佐古東京大教授の内閣官房参与辞任の記者会見を受け、
昨日の国会では、一般人が年間に被曝して良い
限界人工放射線量を1年間当たり1mSvから20mSvへ
引き上げた事の是非が問われていた。
総理はじめ、閣僚の答弁は、
「原子力安全委員会の指針に基づいて決めている・・」
「特に児童の健康状態を注意深く見守っていく・・」など、
責任転嫁、楽観・・・に終始していた。
通常の限界被曝放射線量を20倍に引き上げたということは、
リスクも20倍になったと考えるのが普通だ。
そもそも、国際的な基準で、長年、決められてきた基準を、
簡単に引き上げて良いのだろうか・・・。

さらには、昨日のニュースで、福島など1都4県で23人の母乳を
調査した結果、7人から微量の放射性物質を検出したと、
厚生労働省が発表したというニュースがあった。
3月11~14日の間に原発から30キロ圏内にいた1人から
1キログラム当たり放射性ヨウ素3・5ベクレル、放射性セシウム2・4ベクレルを検出。
ほかにも現在、茨城県内に住む5人と千葉市の1人から
8・0ベクレル~2・2ベクレルの放射性ヨウ素を検出したという。
いずれも、牛乳・乳製品の暫定規制値である
放射性ヨウ素が1キログラム当たり100ベクレル、
放射性セシウム200ベクレルからみれば、
基準値の10%未満だから、乳児がその母乳を飲んでも、
「乳児の健康には影響がない」というのが、厚生労働省の見解だ。
でも、この基準値も、福島原発事故後に、
放射性ヨウ素、セシウムともに、10ベクレルという基準を
大幅に引き上げたものだ。

本当に、この国は、これからを背負っていく若者達や、
国民の命をどう見ているのだろうか。
こんな姿勢に、放射能安全学がご専門の、
小佐古東京大教授は嫌気がさしたに違いない。