アーカイブ : 2011年 10月 13日

国民は、国が思っているほど、バカではない。

【本物の市場】は、【本物】と認めさせていただいた、製品が集うサイトということで、
展開させていただいている。

現在は、僕が、杉の木の皮を出発点として2年間微生物発酵させて作っている土を
使った「本物の市場 矢祭農場」で作った、お米、農作物、加工食品を中心として、
また、十数年にわたって、お付き合いさせていただいている農場がある福島県矢祭町の
日本酒醸造元(藤井酒造)、養鶏場(鈴木養鶏場)、矢祭町特産品開発協議会との
タイアップから、オリジナルの純米酒「夢の結祥」、卵(ウィルエッグ)、
アルカリイオン軟水(矢祭の水)などを展開している。

福島第1原発事故による放射性物質汚染問題では、一時、大変心配をしたのだが、
幸いにして、矢祭町は、阿武隈山脈に守られた形で、
汚染度(放射線量)は、東京以西の全く問題無い地域と同じものであった。

福島県の地図 と汚染マップ  を比較して頂くとわかるはずだ。

だが、福島県であることには変わりないので、消費者の方々は心配になってくる。
そこで、全ての製品に対して、出荷前に、放射線量を測定し、
「検出されず」(測定環境の放射線量より低い場合の表現。
もし、環境の放射線量よりわずかでも、高い場合は、
その数値=○○ベクレル/Kgの数値が結果となる。
本物の市場の製品の放射線量測定は、東京都立川市)。
この調査結果を付けて、【本物の市場】から、本物の製品を皆様にお届けしている。

これから出て行く、新米も、全く問題はない。
放射線量は「検出されず」だ。
純米酒「夢の結祥」は、放射線量「検出されず」だから順調にアメリカに出荷されている。

さて、昨日、ニュースで、福島県全域の新米が、その放射線量測定によって、
出荷ができる・・・との報道がなされた。
全ての地域の新米の放射線量が、国の定める暫定基準値以下であることが
その根拠である。
僕は、このような発表で、消費者が納得するとは思えない。

基準値500ベクレル/Kg以下は、【本物の市場】の製品群の「検出されず」から、
499ベクレル/Kgのものまでを示すのである。

これを一緒に括って良いものなのか?
皆で渡れば怖くない・・・の発想なのだろうか。

基準値以下なら、すべてのものに、その数値を付けて発表すべきと強く思う。

もし、製品毎に、放射線量が明記されていたら、それを見て、消費者は判断できる。

汚染が無い、例えば九州の方が、「福島県を応援しよう」とのことで、
基準値に近いものを購入して食してくれるなら、それはそれで、良いと思う。
逆に汚染されている地域に住む方は、少なくとも食品は、
放射線量「検出されず」の製品を選んで食した方が良いのだ。

この基準値以下の表現で、日本からの輸出は出来ない。
受け入れる国が、許さないからだ。

僕は、鶏のトサカを丸ごと使った素材を、もう10年来、アメリカに輸出しているが、
原発事故以降も、従来通りに輸出は継続している。
一つだけ、従来通りではないのは、放射線量「検出されず」の証明書を添付していることだ。

国は、これだけの重大事故を、真摯に受け止めて、情報公開をもっともっと、
きちんと対応しなければならない・・・期待すればするほど落胆する現実があるのだが・・。
国民は、国が思っているほど、バカではない。