アーカイブ : 2012年 5月 1日

食の未来を見据えた実施試験がいよいよ始まる・・・。

研究室レベルでは、成功している・・・が、
実際の現場では、まだ実績がない。

もし、成功すれば、食の未来が開かれていく可能性が高い。

その現場への導入試験が、今月の20日過ぎに決まった。

一般に、シイタケ菌が繁殖しやすいという理由から、
クヌギやナラといった比較的柔らかい木(ほだ木)で栽培する。
十分にほだ木で、菌が育った時点で、圧力や水分などの刺激を与えることで、
シイタケの本体(子実体)が発生する。

このほだ木を杉の木で代替え出来ないか・・・
杉の木が非常に多い日本において、もしほだ木に杉の木を使えたら・・・と
多くの方ガタが考えてきている。

だが、杉の木は堅いリグニン質から成っているので、
普通のシイタケ菌はこれを分解して育つことがなかなか難しい、、、
ということは、杉の木のほだ木では、十分に菌が育たないので、
結果、良い子実体を得ることが出来ないのだ。

近畿大学のT教授は、このシイタケ菌の改良を目指し、
杉の木で育つシイタケ菌の創出に成功したのだ。
数年前にも実施試験をしたのだが、これは、上手くいかなかった・・・。
植菌のし方とか、ほだ木を置く環境が難しかったのかも知れない。

今月に予定している実施試験は、

1.シイタケ菌を杉の木で育ちやすい菌とするために、さらに改良を進めた 

2.シイタケを実際にほだ木にて生産しているプロに、今回の実施試験への協力を求めた 

この2点を実現させて、行う予定だ。

すでに、杉の木を切り出して、シイタケ栽培に適したほだ木にすべく、状態を見極め中である。

このような研究活動こそ、僕が所長を務める、
NPO法人 食の未来研究所 の食の未来を見据えた研究活動の一つであると言えるだろう