アーカイブ : 2011年 4月 18日

今からでも遅くない、原発事故の終息は、国主導ですべきだ。

昨日、東電が福島原発事故収束への工程表を示し、
原子炉を安全な状態で停止するのに6~9カ月かかる、
との見通しを明らかにした。

その発表後に、経済産業相が、その工程表を基に、
避難者の帰宅判断を6~9か月後をメドとなる、
との見解を発表したのだから、政府も認めたのだろう。

だが、ほとんどの国民は、「そんなに時間がかかるのか・・・」
と思ったに違いない・・・少なくとも、僕はそう思った。

現在の福島原発の1号機から4号機の状況、作業の状況、作業環境・・・など、
まったく知らないけれど、いつ、放射性物質が大量に拡散するかもしれない・・・、
いつ、放射性物質に汚染された食や水が出荷停止や摂取制限になるかもしれない・・・、
などの恐怖を感じながらの毎日があと最低でも6カ月かかるのか・・・
という閉塞感が、重くのしかかってくる。
避難地域の方々は、その思いがもっと大きいだろう。
原発周辺の数十キロ圏内の、復興に取りかかるのも大幅に遅れるのだろう。

我が国のリーダーは、笑みを浮かべながら、記者団の前で、
「やっと、少し前進・・・」なんて、のんきなコメントを出していた。

国は何をしているのだろうか。
この国家非常事態とも言える状況の終息を一企業に任せておいていいのか・・・、
一企業に任せているから、こんな工程表しか出ないのではないのか・・・、
いくら公共性のある大企業であっても、企業は企業だ。
原発の終息のための作業に、コストを考えるのではないか・・・、
素人の僕にはそう思える。

国がそれこそ権力を使って、国が責任を持って、
お金、ヒト、知恵・・・を投入し、場合によっては、法律の壁なども取り払って、
原発の鎮静化に全力を傾けるべきではないのか。
さらには、原発を鎮静化させることに並行して、
放射線量が徐々に沈静化している状況を見ながら、
避難対象地域の方々が一刻も早く帰れるように、
除染作業を国の責任でするべきだ。

時間は有限だ。
今日は、国会で、集中審議があるらしいが、国家非常事態だという意識を持って、
知恵を出し合って欲しい。
保身や、地位へのしがみつき・・・国民はしっかり見ている。

それと、忘れてはならないのは、現場で、東京や福島県庁から、指令を出され、
現場で、放射線被曝の恐怖と闘いながら、それこそ、不眠不休で働いてくれている
方々のことだ。
政府や東電は、この方々の氏名、写真を公開すべきなのではないのか。
どんなに過酷な作業環境が続いているのだろうか・・・想像すら出来ない。
この方々だけに最低でも6カ月をお任せするわけにはいかないだろう。

今からでも遅くない、原発事故の終息は、国主導ですべきだ。