確率ゼロでない限り、地震はいつ起きても不思議じゃない

30年以内にマグニチュード8以上の東海地震が
87%の確率で起こると予想されていて、
今、最も危険とされている浜岡原発の運転を停止すべき・・という主張は、
以前より、各方面でなされてきた。

古長谷 稔 氏が書かれた、「放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策」は、
浜岡原発が地震・津波によって、大事故を起こすと警告を発してくれていた。
福島原発の事故とその後の原子炉の状態は、
まさしく、この本に書かれているとおりとなった。

そんなわけで、福島原発の事故以降、浜岡原発のみならず、
すべての原発の停止を求める声が大きくなった。
福島原発事故が、終息の見通しがつかない現在、
原子力発電に対する賛成・反対は関係なく、
まずは、停止させないと、万が一、地震の連鎖が起きたら、
それこそ、日本は沈没してしまうという理由からだ。

だから、6日の夜に行った、浜岡原発の運転停止要請に関する
菅総理の記者会見は、評価された・・・
が、反面、単なるパフォーマンスという、意見も多かった。

政治に素人の僕なんかは、東日本大震災、福島原発事故・・・は、
国家非常事態に相当する・・・と今でも思っているので、
停止要請ではなく、停止命令にすべきで、
その命令は、浜岡原発のみならず、すべての原発に対して行うべきと考えている。
もちろん、電気の需要供給のバランスもあるから、
代替えの供給方法も考えながら、危険性の高い原発から順次の停止命令だ。

さて、政府の中部電力に対する、浜岡原発の運転停止要請を受けて、
中部電力は、結論を持ち越している。
本日、再度、役員会を開く予定らしい。
それはそうだろう・・・。
マグニチュード8以上の東海地震が生じても、安全であると、
国がその存在を認定してきているのだ。
さらに、中部電力は想定外の地震・津波による、福島原発事故を受けて、
津波対策を数年間で行っていくという方針も出している。

中部電力が要請を快諾しないことは、想定内だ・・・と
菅総理が言ったとも報道されている(5月8日、日経新聞)。
さらには、昨日のニュースでは、

他の原発は停止要請しない、
地震が生じる確率が高い浜岡原発は特別なケース・・・

と菅総理が、記者からの質問に答えていた。

地震は、確率の問題で生じる危険度が高くなるけれど、
確率がゼロでない限り、いつ何時起きるかは、誰にもわからないのだ。
現在も、放射性物質を垂れ流している、福島原発の現状を見る限り、
国のリーダーは、真に危機感を持って欲しい、
真にこの国の行く末を考えて欲しい・・・。
単なるパフォーマンスは不要だ。

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